これ、乗りました。 VW ザ・ビートル

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ニュービートル後継の、ザ・ビートル。このネーミングは相当困ったんじゃないか、と思うのだけどどうだろう(笑)
だって、先代で古いのに、「ニュー」なんて付けてしまったもんだから、ニューより新しいのにどうするんだ?ってモメたに違いない。ニューなんて付けるもんじゃないよ。ホテルニュー淡路かっていう。

日本でも「新」って付ける文化、どうかと思うんですよね。当たり前になってるけど「新幹線」だって「新しい幹線」なわけです。作った当時は新しいけど、今どうなの? 「新東名」「新名神」だってそう。作った時はいいよ。その後ずっと「新」のままでいくのか? 何をもって「新」なのか、っていう。

「新横浜」なんて変な地名だと思いますよ。「新百合ヶ丘」だって。

で、「ザ・ビートル」。「ザ」にどういう意味があるか?を知ることが、この車のコンセプトを知ることになるんだと思う。

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ジ・アルフィーの「ジ」にそんなに意味が無いように、「ザ」にもそんなに意味は無さそうなのだけど、もう、「ビートル」で出せば良いんじゃないか、とも思う。
ビートルの持っていたイメージを受け継いだ、抽象的な存在としての「ザ」。今風にリファインしたらどうなの?ってのがこれだと思う。

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とはいえ、デザイン力の高さはズキズキと感じるよね。ラインに無駄が無い。
しかしながら、ニューが持っていたキュートさはかなり無くなった。男らしい、という感じではないけど、ビートルっぽいシェイプにする必要がどこにあるのか?がちょっと分からなくなってきている気もする。

だってビートルって超狭いし、後部座席だってキツキツ。ニュービートルはデザインを優先しすぎて後部座席が狭かった。「ザ」は「ニュー」で出たそんな不満を解消したのだろうと思う。随分快適な空間になってる。

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ゴルフベースということもあり、走りには全く問題を感じない。乾式DSGも随分とこなれてきて、全くぎくしゃくしない。1.2L+スーパーチャージャーという、世界に先駆けたVWのエンジンも素晴らしい。低速トルクが1500回転くらいからMAXで出るので、全然エンジンを回さずに済む。その特性とDSGとの組み合わせで、走りのキビキビ感が素晴らしい。

あとバックミラーに写る後輪のブリスターフェンダーがいい! この車がザ・ビートルであることを気づかせてくれる。

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でも横から見たとき、フロント部がやっぱ長いよなぁ。ここだけはニューの方が断然好きだ。

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ヘッドライトが面白い。こんな形でラインアレイされたLEDも他に無くて、レトロフューチャー。

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売れているという。これを買う人というのは、ある程度都会的なセンスが必要な気がする。都会的な洗練された車の中で、きらりと光るレトロデザイン。ボディ同色の内装パネルなんかもそうで、おもちゃ感の演出が上手い。が、VWというメーカーはやはり真面目なんだなぁ、とも感じてしまう。今の所MINIや500ほどの、イキ切った感じまでは達してないように思える。カブリオレモデルも計画されていたりするらしいので、これからの展開に目が離せないモデルだ。

繰り返すが走りは最高ですよ!