試乗! BMWニュー1シリーズ 116i

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1シリーズといえばBMWのエントリークラス。とはいえただの「廉価版」ではなくて、BMWの方針として数字が小さいクラスほどスポーティに振ってある。ので、エントリーであるがスポーティなクラス、とも言えよう。その1シリーズが7年ぶりにフルモデルチェンジ。これはなかなか気になる。

だが!
最初この車のデザインが発表されたとき、正直「ダサイ」と思ってしまった。特にこのフロント。何なんですか、一体何を考えてるんですか、ドイツ人はビール飲みすぎて頭がイカレっちまったんじゃないですか、と。どう思います?このフロント。もう、ブッサイクでブッサイクでね…

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これ系ですよね。
これのしわを無くして、なんか家畜っぽくなったような感じ。ブサい。

でもこの新しい1シリーズのデザイン、というか最近のBMWのSUVシリーズであるXシリーズもこの顔なんですが、元ネタはこの辺だろうか

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BMW 2000CS

ほら! 似てるでしょ!?
つまりBMWのデザインとしては、このブサ顔は今に始まったわけではなく、完全に確信犯なのではないかと。2000CSのモチーフを持ってきましたと公言はされていないけど、見る人が見たら分かる、みたいな。
そう思うと何だかイケているような気がしてくる。
でも実物は写真で見るよりずっと良かった!

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先代よりもロングーホイールベース化して居住性を向上させ、電子デバイスで装備しまくり、エンジンも1.6リッターターボという、今のプジョーとシトロエンとMINIに積まれまくっているあの名機をこちらにも縦置きで持ってくるというのがこの代の特徴。全てがリファインして最先端に。

先代の1シリーズは「昔ながらのBMWらしい乗り味」というか、「運転、してまっせ感」がそりゃすごかったわけです。ガッツリと伝わってくる路面の凹凸とハンドルからの様々な情報。それがまた気持ち良くて楽しいのですが、人によっては疲れてしまうかも。
この新しい1シリーズは、そういう疲れそうな部分が綺麗に取り除かれ、燃費も向上し、いいことばかり。何より乗り心地が良いです。乗ったのが「スタイル」という16インチを履いたモデルだったというのもあるけれど、アクセラより断然柔らかい足。
そして何より今回は第三京浜で高速道路も運転させて貰って、100キロ巡航した時のBMWならではの矢のような直進性が最高に気持ち良く! 足が柔らかいとはいえ、だから走行性能がヤワということは一切無く、吸い付くように気持ち良く走る、1.6リッターターボで、135psの116iだけど、加速性能にまったく不満なく、8速のAT(!)はなめらかで、8速時は100キロで1500回転という驚愕の低速トルク車で、エンジン音もほとんど車内に入ってこないという。一昔前のV6の車に乗ってるのと同等くらい。こんなに快適なのかと思わされた。高速域にならないと分からない部分も多いけれども。120iではなく116iで十分速いのである。馬力じゃなくてトルクだなあ。

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走行性能が最高だということは痛いほど分からされた。が!難癖付けるとすると内装がプラスチック~感出過ぎで、ちょっと300万OVERの車とは思えないという所だろうか。ドアの内張とかも全て。90年代のアメ車みたいな、ちょっとおおざっぱな感じ。
あと、ナビの取り付け位置というか存在感が、ちょっと邪魔… でかいねん

でもこの走りをもってすればそれくらい関係無い、というほどの気持ち良い車でした。