自分、実はテニス部出身です

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中学の時の話。もう20年以上前のことだけれども。あの当時、何故テニス部という部活に入ったのか?はっきり覚えてはいないが、友達が入るというのでなし崩し的に入ったのだと思う。テニスと言っても、プヨプヨのボールでやる軟式テニスだ。
もともと運動神経ゼロなので、いつまで経っても全く上達せず。試合でも3年間ずっと穴埋め要員であった。
3年で卒業して以降、2012年に至るまで一度もテニスをしていない。

が、当時から何となく思っていたが、自分の興味はテニスそのものではなくて、ラケットにあったのではないかと。
1年生の時、学校で皆でお揃いのラケットを共同購入したのだが、その後各々が好き勝手に好みのラケットに持ち替えていく所で、ラケットごとの重量配分とかデザインの違いというのが分かり始め、テニスが面白くなってきた。いや、ラケットが面白くなってきただけなのだろうけど。

塾の帰りなどに近くのスポーツ用品店「中山スポーツ」に行くと、多くの新品ラケットが並んでおり、自分のテニスの腕はまるっきりだめだというのに、なぜか妙に心躍った。
ヨネックス、ウィルソン、プリンス、ダンロップ、ケネックス… それぞれに何かデザイン上に「味」みたいなのがあって、重さとかにも癖があるな、と生意気にも分かった。
グリップの材質、形状もいろいろあって、ハード目なのとソフト目なのがあって全然違ったし、シャフトのデザインも地味なのから派手なのまであった。ケネックスのは当時(もう80年代末くらいの話)重量は軽かったけど、シャフトやトップのフレームが細くて、ケネックスを使ってたやつはよく折れてたな…
あとはガットの材質とか、ガットに書かれたメーカーロゴとかにも惹かれた。

中学生で馬鹿だからか、ミスるとすぐにラケットを投げたり地面に叩きつけるやつもいたなあ。イライラすると後輩をラケットでしばく先輩もいた。それは最悪だったな。

自分も何度かラケットを替えたが、結局テニスが上達することはなく、もちろんそれはラケットのせいでもなく、そのまま卒業してしまうのだが、スポーツ用品店などで今の時代の格好いいラケットなどを見ると、つい手に取ってしまう。
今だったら中学当時と違って、「どのラケットがどう格好いいか?」から入って、「そのラケットを使うための手段としてのテニス」というスタイルでテニスができそうな気がする。そっちの方が性に合ってる。そういう形から入るやり方だとやりやすい。失礼なやつだ、と思われるかも知れないけど。

テニスに限らず、スポーツは道具の世界が深いし面白い。自分は走りもしないのに、奇抜なデザインでめちゃくちゃ軽いランニングシューズにも興味ある。やりもしないのに、サッカーや野球のユニフォームの格好良さは分かる。(テニスのユニフォームの格好良さはいまいち分からないが)
あと、スポーツの道具の世界といえば、剣道、弓道、ゴルフだろうか。スキー、スノーボードもそうだ。剣道なんて上を見ると恐ろしいほどの職人の世界だし。ゴルフにしても最近のゴルフクラブのデザインは凄い。空手の道着は剣道ほどではないにせよいろいろあるし、「刺繍をどこに、どんな糸で、どのフォントで入れるか」みたいな強いこだわりを持ってる人も多いようだ。
性能とは別に、モノとして格好いいかどうかが、そのスポーツに対するモチベーションを左右するっていうのは、軟派だけども軟弱者には特に重要だな。

おそらくゴルフをやるようになるときも、自分は形から入っていくに決まっている。

はっ… これって車と同じ、金だけかかってしまう危険な切り口だ…

なんか最近のゴルフのパターが厨二的デザインでかっこいい