この車に乗る日をまだかまだかと待ちわびておりました。ようやくこの5月から日本にも入ってきた様子!
FIAT 500(チンクチェント)の、2気筒モデルです。2気筒ですよ! 軽自動車よりも少ない気筒数にして、875ccのターボ、87馬力です。
インターナショナル・エンジンオブザイヤー2011でぶっちぎりの1位を獲得した、イタリアからパスタとともに船でやってきたこのニューShit!
さてさて、どんなものでしょうか!?
FIAT 500自体乗り込むのは初めてなので、まずその内装のオシャレさが目に入って来ます。内装・外装は普通のFIAT 500と変わらないとのことです。
オーディオ、エアコン、シフトノブ。これだけデザインに統一感があると、ナビを置く所が無い!
白いボディの物は内装のパネル色も白に! オシャレ! ミラココアもここまでやったらよかったのに…w
そしてこれが自慢の2気筒新開発エンジン。凄く小振りです。バッテリーとの大きさ比較で分かりますでしょうか。サイズ的には軽自動車と変わらないですね。
まあ、こんな寸法、こんな形してるんで、後部座席に大人が座るとキッツキツです。が、TTとかRCZみたいに全く座れないってことは無いです。頭上も膝の前もキツキツですが…
運転席に乗り込むと、座面は結構高めだなと感じました。その割に天井が低く、ハンドルの感じとかも含めてレトロな雰囲気が漂ってます。
でもイグニッションを回すと突然ハイテク。マルチモニターとメーター周りが妙に格好イイじゃないですか。
走り出すと、一番最初に感じるのがこの音と振動! バイクみたいというか、オート三輪というか、ミゼットってこんな感じだったのかな? みたいな。昔の軽自動車みたいな感じです。バリバリバリバリっていう軽いエンジン音で、ちょっとアクセル踏めばすぐにグオーンと6000回転くらいまで回ってしまう、軽いエンジンでした。
その割に低速からトルクがモリモリ利いてるのは、良く出来たターボのおかげかな? 変なエンジンであるが、運転に困る事とか、トルクが足りないとか、五月蠅いとか、そういった事はほとんどなく、むしろその面白い触感を能動的に楽しみたい!と思わせる魅力に満ちてる感じです。「ちっさいのにお前、がんばってんな!」っていう。音と振動は、日本車だったらみんな抑えたがるのに、なぜこの車だったら面白がるんでしょうねぇ。不思議!
止まったらエンジンも止めてくれます。始動ラグも問題無いレベル。
ミッションは2ペダルMT車しか今はなく、AUTOモードかMTモードかを選べます。AUTOモードは変速ショックがかなり大きく、変速のたびにグォン!っと後ろに揺らされます(笑) なので、上手にMTモードで使うといいと思います。その方が面白いと思いますし。
ハンドルは車速に応じて重くなっていきます。3キロくらいで車庫の中でノロノロ切り返してる時はマーチみたいに軽かったけど、走り出したらちょうど良い重さという感じでした。
車体の剛性感は凄くあり、それによるサイズ以上の安定感がありました。この辺が軽自動車とは全く違うところ。高速でも安定してそうです。
ブレーキが良く効きました。どの速度域からも確実に効いて、安心感抜群。ただ、結構なカックンブレーキでもありました。
メーターあたりから常時聞こえてくる、コンピューターが作動しているらしき「ジュルジュル…」というノイズがちょっと気になったかな。
ともあれ、画期的なコンパクトカー。FIAT 500 TwinAir。オモチャ感を全身で表現しているような面白い車だと思います。これのオーナーになったらさぞ大事に乗るだろうなあ、愛着沸くだろうなあ、という感じがしました。ちょっと他の車には無いエンジンフィールが最高に面白かったです。
山道をガンガン攻める車でも無いし、高速クルージングを延々するようなタイプでも無い。街中を、余裕を持って、バイクみたいに遊びながら移動すると楽しそうな感じです。