フランス人が、毎日ベッドの上でジュテームとか言いながらセックスばかりして、バカンスで遊びほうけて、パリでオシャレばかりしてると思ったら大間違いだぜ!
フランスは実は武道大国。特に柔道の強さにおいては、とんでもないレベルに来ている。そう、フランス人は実は武闘派であり、やるときはやる。むしろ、殺る。暴力性、それはオシャレ大国フランスの、また違う一面。
そんな一面をまざまざと見せつけられるのは、このルノー メガーヌRSという車。こいつ、恐ろしいです。
実は自分は1年半前に一度こいつには乗っているのだけど、今回MCして右ハンドル版が出てきたので、思い出すように再度の試乗。
なんというか見事に、前回乗って感じたことと全く同じだった(笑)
もう、「硬派」「一辺倒」の一言。前回「学ランを着た応援団のようだ」と形容したけど、今回もそう思った。
こういう「走りのモデル」って、デザインで「イカツさ」を出そうとするでしょ。攻撃的で、鋭利で、暴力的な感じ。ニラミを効かせて、他の速い車と対峙した時に、気合い負けしないように。ベンツのAMGなんてのはその典型で、「オラオラ!」って常に言ってる。悪羅悪羅系。だからちょっと怖い系の皆さんが自分の投影のためにそれをチョイスする。
けど、その皆さんってこっちには来ないでしょ? いくらこいつが速くても。それは何故か。
その辺が分かれば、この車の性格がちょっと分かると思う。
フランスというのはアートの国なので、車のデザインに前衛芸術を消化して取り入れているということもあり、どの車のデザインも素晴らしい。必ず、世界の本流からはちょっと明後日の方向を向いてる部分がある。フランス車が好きな人というのは、そういう部分が好きな変わり者こだわりのある人。当然このメガーヌRSにもそういうアート的な部分を感じるわけです。
が、アートという表現の中で作られた「オラオラ」なので、現実感からちょっと遠いのも、この車かと。怖い系のオラオラ感じゃなくて、もっとピュアなオラオラというか?
フランスの柔道の選手が、よく分からないけど賞金でイカす絵を買っちゃった、みたいな、そういう感じ。
走りについては語るまでもない。もう、最強、最狂、そして最濃。今のフランス車で最も速い車だもんな。文句の付けようが無い。何もかもぶっちぎる。ベッドの上でジュテーム言いながらセックスしてるだけじゃぁないんだぜ、と言いつつも、明後日の方向を見てるアートの心は忘れない。壮大なインスタレーションのような車、だと思います。つまり最高。