大学生の始め頃、友達からMSX turbo R A1GTを安く譲り受けた。
16bitになったMSX、そして最後のMSXだ。
それからこのマシンは、僕の大きな柱となった。音楽作るのもプログラミングするのもゲームをするのも。
でも、Windows95マシンを買ってからは出番が無くなっていった。
そのままずっと実家の押し入れに眠っており、目を覚ますことは無かったのだが…
ある日、実家から持ってきた。
これがPanasonic MSX turbo R FS-A1GT!!!
今見ても格好いい!
パソコンに夢があった時代のものだ。
しかし…
電源は入るものの、FDDがどうやっても動いてくれない。
音はするのに全く読み込まなくなってた。
さては、MSXによくある、経年変化によるFDDのベルト切れか!
ということで、近所のコジマ電気でFDDのベルトだけ注文。
こいつがそれ!DFWV75C0009という型番のもの。
これはパナのワープロで使われていたのと同型らしく、この部品の在庫はまだあった。この時、メーカー在庫残り43本、とのこと!間に合って良かった。
さて、ベルトが来たのは良いが、ここからは自力修理だ。
本体のガワを外す。
こいつがFDD。ベルトはこの裏側にあるので、FDDを取り外す。
これが裏側のベルト。もう、ぶっつりと切れてる。
切れてるだけなら良いが、溶けてる。
プーリーにカスが残って、きれいに取るまでなかなか大変だった…
が、新ベルトを装着成功。
このMSX-FANの付録ディスク、動いてくれるかな!?
相当の年代物です。
ぎゃー!無事動いた!!!
これは最終号!!
メニュー画面もばっちり!
しかしビデオ入力ってこんなに文字がボヤボヤなんだなぁ。
別のディスクも!
昔作ったBasicのゲームも無事に起動した!
しばし、高校~大学と量産したMSXのゲームや音楽と向き合う時間…
懐かしいやら恥ずかしいやら。というか、忘れてること多し。
俺の十代ってそんなんだったんだなぁ。
音楽はこんな風に作ってました。
MSX-FAN最終号には、DJのkoumeさん(当時18歳)のオリジナル曲が収録されていたんですが、それを十ン年ぶりに再生!!!
格好いいな~。これがkoumeさんと知り合う切っ掛けになったもんな。
ちなみに…
これがMSX turbo Rの16ビットCPU、R800。
これはFM音源を鳴らす音源チップのYM2413ってやつです。
そんなわけで、無事に修理成功して完動品になったMSX turboR A1GT。
大学生の時、僕にこれを売ってくれた友達に、住所を聞いた。
今は所帯もあり、落ち着いたパパだ。
そして何も言わず「何か送るから」ということだけ伝えて、厳重に梱包して、これを送った。
…(数日後)…
無事に届いたようだ。
めちゃめちゃびっくりされた!
そりゃそうか!
FDDのベルト直したから、また遊んでくれよ!と言ったら、高校生当時のようにMSXで遊び始めたようで嬉しくなった。
ていうかMSXのソフト、色々持ってたのかよ!
ここからは元の持ち主の画像。
MSX turbo R A1GTが、元の持ち主に戻ってきた日。
なんという年代物のコントローラー。
その友達が中2の時にSTGツクールの「吉田建設」で作ったゲームを、30年以上ぶりに本人が起動させたという。
これは伊忍道というゲーム。コーエーがまだ「光栄」だった時代のものらしい。
良かった良かった!