「消えた人」

いつの間にか20年も音楽をやってる。やっちゃってる。なぜか。
その中で色々な人と出会い、一緒にやったりしたが、20年たった今、「あの人どうしてるのだろう?」という人は結構いる。
ネットで探しても名前が出てこない、名前がヒットしても更新が3年前で止まってる… そんな人たち。

「音楽は自分からやめなければ、キャリアは続く」
と、よく言われる。その通りである。

しかし、人はなぜ辞めるのか。なぜ消えるのか。

結婚や出産など、辞めるタイミングが来ちゃった時。
子供が生まれるからギターやシンセなどの音楽機材一式とバイバイした。
奥さんが音楽には全く興味が無く、CDを全部捨てることになったり、夜中クラブに行くと浮気だと疑うから出歩けなくなったり。
そういう生活の変化。
まあ、アイドルにドハマリなどもあるが、それはご勝手に…

あとは、仲間がいなくなったり、イベントにお呼びがかからなくなっていくような、外からの変化。
かつてDJをやってたはずなのに、どこにも出演する機会もなく、レコードにホコリがかかっている。もう潮時だと感じる時。
仲間が全員音楽辞めちゃって一人になり、はりあいがなくなった。一人では何をやっても面白くなく、潮時に。

難しい問題だ。まあ、仲間を求めるのはある程度都会じゃないと難しいかも知れないが、家の都合はダメだとなったらどうしようもない。

それでも、仲間をキープし、新しい仲間と繋がり、幾多の困難を乗り越えた者だけが、まだ音楽と向き合えてる幸せなオッサンとなれる。

そしてそんなオッサンになると、困難を乗り越えた他のオッサン達と知り合い、よりピュアな音楽仲間が形成される。

テクニックはあるものだから、どいつもこいつもやたら曲が格好良かったり、やたらDJのネタを持っていたりと、半端なく高いクオリティ。まさに音楽やくざである。

しかし、そんな音楽やくざのオッサンにありがちな、唯一の欠点。
「集客が無い」。

一番音楽がかかる場所で遊んでるのは、二十代である。
二十代の若者に人気のあるオッサンなど、ほんの一握りしかいない。みんな、同世代と一緒に同世代の文化で騒ぎたいものである。

オッサンはもう、音楽をやりすぎた。昔日のあの頃、はしゃぎすぎた。

それでもオッサンは、音楽と向かい合い続ける。いつまでやるのかな。オッサン万歳。

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