試乗! シトロエンDS3 シック

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最近のシトロエンさんは「DS」ラインを充実させてきていて、DS3に始まり、DS4、そしてDS5も先日発表されたのだけど、DSというシトロエンの名車と同じ名前を載せておきながら、過去とは決別する、という未来志向なコンセプトがこれ。その第1弾のDS3が好きで好きで、MT+ターボであるグレードの「スポーツシック」は2度ほど試乗させてもらい、全てにおいて最高!と感じたのだが、ノンターボである通常の「シック」はまだ未乗だったので試乗させていただいた。

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スポーツシックと比べると価格も安い「シック」だが、世界観はあまり違わない。シトロエンの持つ持ち味を純粋に楽しむのであれば、「シック」で良いと思える。
乗る度に思う、インパネの世界観は、日本車はおろかドイツ車にもこんな雰囲気のは無い。フランス車でもルノーやプジョーにも無い。シトロエンだけのもの。特にDS3はレトロとフューチャーの融合を2:8くらいの割合で完璧に達成しており、格好良さに惚れ惚れする。もちろん上質だけど、上質だけでは語れない何かがある感じ。嫌いな人は嫌いかも知れない要素が。

乗り出してみると、特にパワーがあるわけではない普通のNAの1.6Lエンジンなので、加速などは普通。エンジンよく回るなあ~という印象。ATが4ATというのもあるかも。変速した時に音ですぐ分かる。いまどき4ATは寂しいので、俺はやはり6MTであるスポーツシックがいいなぁ。
そして左足スペースがちょっと狭い。これはスポーツシックでもそうだったから同じなのだけど。ATなだけマシかな。DS3 Racingでも左足狭いのだろうか。

タイヤサイズもスポーツシックより1インチ小さいということもあり、サスセッティングも含めて、随分マイルドで気持ちいい。段差がどんなにあろうと、凄くなめらか~にいなしていく感じ。ポロよりも随分なめらか。フランス車らしい味が出ていると感じる部分。どれだけでも乗って行けそう。
そこにロードノイズ、エンジンノイズを上手に抑える静粛性が効いてて、車内の雰囲気がどことなく精神的にゴージャスな感じになる。ガツガツと飛ばしてやろう!レースでぶっちぎるぜ!みたいな気分にならない。おフランスでパリジェンヌである(適当なフランス感)。

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DS3は1.6Lだしこう見えて3ナンバーだし、優等生なポロに比べるとどんくさい部分も多くあるが、憎めないキャラだ。
そして3ドアながら、後部座席がちゃんと座れる。これは5ドアのポロよりも明らかに広い。窓ははめ殺しなので開かないけれど、大人4人がちゃんと座って長距離行けそう。

コンパクトハッチで200万円ちょいのAT車で選ぶのであれば、こいつがいいと思います。お値引きもあるそうですよ!