プジョー RCZ試乗

相変わらずちょくちょくと試乗をしております。今日は前から気になっていたプジョーの新しいクーペ「RCZ」に乗らせてもらった。

以前スカイラインクーペに乗っていたということもあり、どうしてもスカイラインクーペと比較しがちになる。乗ってみるまでこの車も結構スパルタンでガチガチの足回りなのかな?と想像していた。

用意されたのは、6MT車の方。6MT車は左ハンドルオンリー。うわっ、マスタングに乗って以来久々の左ハンドルにやや緊張。
横幅が1900近くあるのでさもや大排気量に見えるが、何と1.6リッターのターボ。この1.6LエンジンはBMWと共同開発したもので、最近のプジョーでは207、308も皆この1.6Lだったりする。
レザーだらけの雰囲気のある車内に乗り込む。それほどバケットシートではないので横方面の窮屈感はあまりないが、上方面はスレスレだ。着座位置はそれほど低くなく、前方視界は良い。

クラッチを踏むと軽く、ストロークは普通。これは楽だ。シフトもスコスコっと軽く入る。 シフトレバーがあまり触った事無いような独特の形状をしているのがフィーリングとして残る。

クラッチを繋いで動き出す。低速トルクも十分にあり、走り出しで苦労する事は無さそう。径が小さく適度に重いステアリングは走りを感じさせるが、BMWの120iを乗ったときのようなシビアでクイックな感じではなく、ごくごく自然な緩さもある。

エンジンの回転を上げると、2500回転くらいから「ブォォォォ」という低い音が車内に入ってくる。1.6Lが出すような音ではない(笑) これはマフラーから鳴ってるのかな?と思っていたが、後々話を聞くと、わざとこういう音を作り出して「気分を盛り上げて」いるそうなのである。ヤラセだ。それにしても自然なエンジン音であった。こういうギミックは楽しい。

街中では普通にトルクフルで、3速や4速からの加速はスムーズに行えた。スポーツカー的な、ズバーンと加速するタイプではない。そして19インチの足はさもやガタガタするのかなと思っていたら、これが実にしなやか。サスのセッティングが割とソフト目である。207の方が堅いくらいなのだそうだ。

後部座席はこの手のクーペのお約束通り、座れない(笑)

外も中も、かなり面白い車であるRCZ。乗ってみると実に快適で、トゲが無い。走りにエグさを求める人には物足りない部分があるかも知れないが、これが生活の一部になったら確実に人生が変わりそうである。