動画編集におすすめのRyzenで、20万円以内でコスパと将来性が抜群の自作PCおすすめ構成

動画編集を快適にやりたい。
YouTuber、VLoger、ほか何でも、動画編集の機会がこれほど増えていることはない。
そしてたまにはゲームもしたい。

そんな「クリエイティブ:ゲーム」が「9:1」くらいの人向けに、定額給付金を使ったりして20万円をめどに揃える自作PCのオススメパーツ構成を紹介!
これらは全て自分が半年前に揃えて組み、現在超~~快適に運用している経験談です。

現在の構成

本体

CPU:AMD Ryzen 9 3900X
GPU:Palit GeForce GTX 1660 StormX OC (VRAM 6GB)
SSD:Corsair Force MP600 M.2 SSD 1TB
MB:ASUS PRIME X570-P
MEM:G.Skill DDR4 PC4-28800 32GB
HDD:Seagate BarraCuda 5400rpm 3TWestern Digital 5400rpm 4TWestern Digital 5400rpm 6T (合計13TB)
電源:650W
ケース:ANTEC SOLO

本体以外

AUDIO IF:Roland UA-M10ZOOM H4n
モニター:ViewSonic VX3211-4K-MHD-7
KB:東プレ Realforce 108UH
マウス:Logicool G300s
Webカメラ:Logicool C270n
マイク:Seide PC-Me
鍵盤:iRig KEYS PRO
スピーカー:YAMAHA MSP5 Studio
SATAクレードル:玄人志向 KURO-DACHI/CLONE/U3
クレードル用HDD(バックアップ用):Western Digital 5400rpm 2TWestern Digital 5400rpm 4T
スキャナ:PFU ScanSnap S510(古い)
プリンター:Canon iP2700(安い)

CPUはAMD Ryzen 9シリーズで!

いきなりインテルちゃうんかい!って感じだが、2020年の今、自作デスクトップPCシーンで勢い&人気のCPUは完全にAMD勢。
そのコストパフォーマンスの良さ、ちょっと刺激的なデザインやブランドイメージが大ウケ。AMDの一時期の低迷期を思えば痛快の逆転劇。オルタナティブによって多数派が打ち負かされるのが痺れる。

去年発売されたRyzen 9 3900Xは長期間品薄状態が続いてました。
僕が使っているのはまさにこれ。AMD Ryzen 9 3900X


12コア24スレッドという多コア時代の申し子!


こんなマルチコア、どこで活かすの?って感じだが、要所要所でバチコーンと効く。
今では在庫も安定しているので、一番のオススメCPUだ。

価格を抑えて8コアにしたモデル 3700X っていうのもあって、こちらでも十分イケてる。


ちなみに付属のCPU FAN「Wraith Prism」は、ビッカビカに光る。
メーカー製PCやMacに飽きた人に、このビカビカ感はなかなかクる。
RGBの光らせ方を設定できるユーティリティも配布されてるので、興味ある人は試してみよう。

GPUはミドルレンジのGeForceで!

PCを組むときに一番難しいのはGPU選び。自分が何をしたいのか、そしてどこまで求めるのかということを明確にしておかないと、買ったときに性能不足、もしくはオーバースペックになりかねない。
今回、動画制作マシンとしての使用を9割、ゲームは1割ということで、あまりゲームに振りすぎるチョイスはせず、それでいて快適に作業ができるコスパの良い物を考えてみた。

そこで買ったのはこれ。

Palit GeForce GTX 1660 StormX OC。GTX 1660なんで、2万円台のミドルレンジ。というか結構安め。
ポイントは、PremiereでのプレビューがサクサクになるCUDAコアがたくさん目にあることと、4Kでの使用もバッチリだということ。
ゲームでの使用はぼちぼちってところかな。

買ったのはGTX1660だけど、今はその上位モデルのGTX1660Tiがお安くなってきたので、Tiがオススメ
ちなみに1660SUPERってのもあるけど、あまり性能差・価格差はない感じ。

で、後で気付いたんだけど、Adobe Premiere Pro+Adobe Media Encoderで動画をエンコードする時、CUDAが多ければエンコードが速いというのは勘違いで、Adobe系の環境ではCUDAはあくまでもリアルタイムプレビューを快適にしてくれるものでしかなかった

ガックシ!!

Media Encoderには「ハードウエアでのエンコード」という項目があるからてっきりCUDAを使うのかと思っていたけど、どうやってもこの項目がONにならない。
これは、Intel CPUの「Quick Sync Video(QSV)」というエンジンを使うための項目で、AMDのCPUにはそれが無かった!残念!

でも、そんなユーザーに対して、GPUをエンコードに使うためのAdobe Premiere ProプラグインDaniel2」がサードパーティーによって無償配布されていて、これを使えばエンコード時間が爆速!!最高!!2020年一番の神プラグインはこいつ。

これでエンコードすると、あんまりCPUに負荷がかからない。だいたい20%くらいしかCPUを使わないので、CPUよりもGPUにお金を掛けた方がエンコードが速そう。もっとCPU使ってくれ、と思うけど。


Daniel2でエンコード中のCPU負荷の様子。スカスカなので別の作業をするのも余裕だ。

つまりCPUはこんなにコア数いらないからRyzen 9 3700Xにして、GPUは速くてCUDA数も多いGeForce RTX 2070SUPERあたりにする方が、Adobeで動画やるには良い構成かもしれない。

マザーボードはX570チップセットのベーシックなもので十分

マザーボードも当然Ryzen用のものを買う必要があるので、ASUS製 PRIME X570-Pをチョイス。
ベーシックなモデルで余計なデバイスは付いてないけど、何も不自由はない。

ポイントは、X570という新しいチップセットを搭載したモデルであること。
それによって速いSSD(PCI Express 4.0)に対応しているので、今Ryzenで組むならX570一択かなと。

ゲームに特化した特殊な仕様とか、Thunderbolt接続のデバイスを持ってて使いたい人は、ASRockなどの過激なメーカーのモデルに手を出そう。

起動用SSDは激速であるべき

X570を搭載したマザーボードならではのSSDは、これ。Corsair Force MP600 M.2 SSD 1TB
M.2タイプの接続で、PCI Express 4.0という新しい規格で、こいつが爆速。
今まで搭載していたSATAとは全く違う速度ということで、ベンチマークしてみた。


これが今まで使っていた普通のSATA接続のSSDの速度。
それでもHDDからSSDにした時は「うわっ!爆速!」と感動したものだ。

それが…


えっ! 桁が違う!
速い!!

X570マザーにはPCI Express 4.0のSSDで爆速になる!
オススメモデルはこのへん。

M.2 SSDはPCI 3.0のモデルがまだまだ多く4.0は少ないので、慎重に買う必要あり。

メモリも速いやつを選ぶ!


メモリはDDR4 PC-28800というスペックの、16GBのを2枚という構成で32GBにした。
アイテムはG.Skill DDR4 PC4-28800 32GB

当初は64GBにしようとしたけど、まあ当面32GBで大丈夫かなと。

64GBにするのであればこの辺を。

Premiere Pro程度だと大したことないけど、After Effectsを使い始めると急にバカスカとメモリを消費する。
32GB積んでても4Kのモーショングラフィックでも作ろうものなら「メモリ不足です」と言われる。それも、かなりすぐに。
なのでAfter Effectsでガリガリ作りたければ迷わず64GBか、それ以上を積もう。

データ倉庫にはこの程度のHDDで十分


写真や動画や音などの、たまに使うようなライブラリ的ファイルはこのHDDに。
Western Digital 5400rpm 6Tです。
この手の利用用途だと5400rpmで十分。安定安心のWestern Digital。

Seagateの8Tモデルもお安いね。

電源は600W~700Wくらいで

電源は容量が大きければ安心感があるけれど、大きいものは無駄になる。
Ryzen 9 3900XのTPPは142Wで、GTX1660のTDPは120W。足して262W、それを倍にしても524Wなので、電源としては650Wもあれば大丈夫。
今使っているのは650Wのもので、特に不具合は起きていない。

おすすめは「フルプラグイン」モデル。
これは電源ユニットから出ているケーブル類が、電源ユニットと脱着できるようになっていること。
それによってケース内で、接続されていないのにぶら下がっている無駄なケーブルに悩まされることがなくなる。

フルプラグインの650Wだとこれとか良いですね。

ケースどうすんの?

最近のケースは完全に「見せるPC」になってて、アクリルや強化ガラスの側面から中身を見せてドヤるのが楽しい時代だ。
どんなイケてるパーツを積んでるか。どうやってケーブル類を美しくまとめるか。どうやってLEDを光らせるか。
ミニ四駆と変わらないこの童貞感は、シュッとしてオシャレなApple製品とは真逆を突き進んでいると言えよう。

しかし僕は複数のファイルのエンコードをセットしてから部屋を暗くして寝るということが多く、夜中にビカビカ光ってもらうのは困るので、普通のケースがいい。
そやで。動画エンコードは物によっては何時間もかかるし、寝る時間にエンコ回したりすることも考えてケースを買おう。

僕のケースはもう10年前のAntecのSoloというもので、そろそろケースも変えたいところ。
今ならこれかな。
やはり静音のAntec。作りが堅牢で素晴らしい。
メンテもしやすいですね。

モニタは31インチの4Kで!


この大きさ、この解像度がほしかった。31インチの4K液晶モニタです。
ああ、憧れのサイズ、憧れの解像度。

でもモニタって難しい。
パネルはIPSが良いのか、VAで良いのか。メーカーはどこか。

31インチの4Kモニタで、最後まで迷ったのはPHILIPSのものと、IO DATAのもの。そんな中、最初はマークしてなかったViewSonic製の製品が気になり、ViewSonic VX3211-4K-MHD-7を現物を見ずにネットで購入。
これが大成功。この価格でこの見やすさ、発色、薄さ、飾らなさ、端子の多さ、素晴らしい。
ドット抜けも無いし最高。良い買い物しました。

Amazonには無かったので同等性能のものを。

というわけで、自作PCでコスパ良き動画制作を!!