地震から1年半。
初めて被災地に足を踏み入れた。
震災後なんとなく被災地に足を踏み入れることをためらっていたのは、直視できる自信が無かったからだろうと思う。乗り鉄時代に三陸鉄道に全部乗ったりして震災前の気仙沼に行った事もあり、あの辺の美しい風景のイメージを、自分の中で変えたくなかったから、どうしたら良いか分からなかったのかも知れない。
でも先日初めて震災後の気仙沼に行って、津波の爪痕は街中に残りまくっているのだけど、その悲惨さよりも、現在進行形で街を再生しようとする人々の強さとか希望の方が強く印象に残った。自然災害である地震や津波は怖いけど、人の気持ちってのはそれ以上に強いものなんだなと感じた。
津波で陸地に運ばれたまま取り残された船とか、至る所壊れまくったアレコレはまだまだあるけど、これは自然災害なんだから仕方ない。こういう言い方はなんだけど、日本のリアルな姿の一部であり、そこからの復興に向けた時間の流れ込みで、日本人として見ておいて損はないね。
ただ東北の津波被災地域に行って、美味しい海産物を食べるだけでも、地元経済に貢献になるので、皆さん是非とも足を運ばれることをお勧めいたしますよ!
そう感じるに至ったのは、以下に書きます。
復興屋台村 気仙沼横丁でのイベント「横丁ライジング」は最高の盛り上がりとなりました。
まだ横の土地はあちこちボロボロで、見渡すと津波でやられたままのビルが残っている気仙沼の港のある所。津波で流された料理屋さんを中心に仮設の建物で「横丁」が作られ、数々の料理が楽しめるのがここ、「復興屋台村 気仙沼横丁」。
広場にはこの日のためにステージが組まれた。
雨の心配もあったけど午後から気持ち良く晴れてくれて、無事に17時ジャストにイベント「横丁ライジング」スタート! これは気仙沼横丁1周年の記念イベントでもあるという。
気仙沼の市長さんのご挨拶から始まり、開始と同時に気仙沼の地元のお客さんもたくさん来てくれた!
フライヤーにもあるようにダンサー、シンガー、トーク、お笑い…など、企画のゴリラさんのタイムテーブルもまた絶妙で、進行にメリハリがあって飽きる時間は無かった。
この日の夜は結構寒くて、お客さんも寒くて帰ってしまうんじゃないか?と思ったりしたけど、全然そんなことなくて、イベントは時間を追う毎にどんどん盛り上がり、ダンスも、関あっしくんのネタも、ATSUMIさんのポールダンスも、地元のお爺さんお婆さんや横丁のお店のおばちゃんや外人さんや地元の高校生らも含めて一体感と呼んでいいほど盛り上がり、感動すら覚えた。
関あっしさんのトークライブ
Syocoさんのライブ
横丁のお店紹介タイム
DiamRekk Dancersさんのダンス
スティービー・ワンダ一さんのライブ
ATSUMIさんのポールダンス
フレイデイ・マーキュリーさんのライブ
ドカドカと笑いが起こり、手拍子と、踊り出す人も続出する始末!
地震と津波で街は大変な事になってるけど、上にも書いたけど「人は強いなぁ」と感じた!
このイベントを切っ掛けにして、イベントの反応もそうだけど、色んな方と触れあって思ったのは、僕らが都会で被災地に持っているイメージと、あそこにいた被災地の人々の気持ちとは、ちょっと違いがあるな、と。都会にいると、「被災地の人はずっと悲しんだままで、無気力になってて、明るい気持ちになんかならないだろう」っていうイメージを持ってしまうでしょ?
実際多くの人が亡くなってるし、家を失った人もいっぱいいるのだけど、今回行って感じたのは、復興に向けてとにかく強く希望を持って、明るい気持ちで盛り上がって、美味いもん食って酒でも飲んで、今までと同じようにゲラゲラ笑って盛り上がって楽しみたい!発散したい!他府県からもどんどん来て貰ってこれまでと同じように、いやそれ以上に観光して欲しい!っていう空気だった。これは行かないと分からないことだったなあと。
実際、気仙沼横丁の居酒屋の中では、地元の人の笑いと馬鹿話で満ちあふれてるし、そのピースフルで、漁師町っぽいちょっとアウトドアーな雰囲気の中、このイベント!
で、僕らのライブはと言うと・・・
どういう方向でやろうか? と事前に色々と考えていた。そもそも僕らはいつもやってる事しか出来ないし、ちょっと不謹慎だったり全くナンセンスだったりする方向の曲が多くて、Chimpoとか言ってる曲なんかはどうしよう?やるべきかやらないでおくべきか? と、ライブ直前まで考えていた(笑)
さすがに怒られるよと。どん引きされてイベント中止になるんじゃないの?とまで。
でもここは、いつもと同じようにやるべきじゃないか? というゴリラさんのアドバイスもあり、やりましたよChimpo on the beach。
市長さんの見てる横でですよ! 女子高生のお客さんも何人も来ている所でですよ。無茶すぎる! もうどうなっても知らん!って気持ちで曲スタート。すると…
なんじゃこりゃ!超盛り上がっとるではないか。
横丁のおばちゃん達がエプロン付けたまま走ってきて飛び跳ねてるし。こ、、これは!!!?
一緒に行ったクルーも、イベントの予想外の盛り上がりに「逆に勇気をもらった!」と感想を言っていた人も何人かいたけれど、まさにそれでした。
参りました!
漁師町・気仙沼の人々は、老若男女問わずロックで祭好きパーティーピーポーで最高だということがこれで分かりました!
しょぼくれてる場合じゃないってことよね? 気仙沼の人達がそう来るんだったらこっちもアゲるしかない! いつもよりヒートアップするEnjo-Gさんの汚声! 飛び入りでのDiamRekk Dancersさんのダンス! 初めてライブを見る人達ばかりで映像も出してないのに、完璧なコール&レスポンス!
恐れ入りました!
こりゃ気仙沼の完全復興もすぐだな、とすら感じました。ビンビンと!
終わった後、凄く楽しかったとたくさん言ってもらえて、これ以上嬉しいことは無いですね。
気仙沼横丁1周年イベントの代表である気仙沼の小野寺さんも、「最高の盛り上がりでした!少なくとも気仙沼で過去最高に盛り上がったのではないか」とおっしゃってたようで、僕らとしてももう最高です。
復興にはパワーが必要。都会に住んでるみんなも、駆けつけようじゃないか!?
気仙沼の皆さんありがとうございました!(by 一同)
携わった全ての方々お疲れ様でした!
P.S.
ちなみに屋台村の食べ物でBUBBLE-Bベストはこれ
「石田ん家」さんの「気仙沼三種盛り」! ぶり炙り焼き、サーモン炙り焼き、かつおの刺身で、これで1000円。最高でした!!