北海道の北の方に物凄い温泉があると聞いて
過去の旅行記になるのですが、これは2016年の夏のこと。
それはもう12年ぶりに、フェリーに自分の車を乗せて北海道に上陸しました。
そこで物凄い温泉と出会ったので書いておこうと思います。
その温泉の名前は「豊富温泉」!!
どこだ!?
とお思いの方も多いと思いますが、北海道の北の方。稚内から南に50キロくらいのところにある温泉です。
「とよとみおんせん」
ここに「豊富温泉ふれあいセンター」という日帰りの入浴施設があるのですが、これがもう、凄くて凄くて…
豊富温泉は対象の末期に拓かれた歴史ある温泉で、石油の試掘を行っていた際に天然ガスと温泉が噴出したところから発商しています。
お湯はアルカリ性でわずかに黄濁していて、弱い石油臭があるのも特徴です。
という。
つまり、
この辺は石油が掘れるから油田を掘ってやれ!→あっ、温泉が出てきた!
ということなのです。
それがどういう事かというと、お湯に石油が混ざってます。
この豊富温泉、「湯治に最適な温泉です」と書かれている通り、効く人にはめちゃくちゃ効くようなのですよ。
ただ「暖まる」とか「美肌にイイ!」とかの、そんじょそこらの温泉とは全く違うようなのです。
館内の廊下を進むと、温泉は左の部屋にも右の部屋にも現れます。
左の部屋の方は普通の豊富温泉。
そして右の部屋の方は湯治療養を目的とする方の、成分の濃い温泉、とのこと。
うわー。
せっかく来たから成分の濃い方に行ってみるか!?
怖いなー!?
間取り図的にはこんな感じ。一般浴場と湯治浴場が完全に分かれてます。
普通の温泉とは何もかもが全く違う
で、浴場に入ろうとすると突然こんな注意書きが…
「油の持ち出しはご遠慮ください!」
ええっ、お風呂のなのに「油の持ち出し」って!?
さらには
「原油使用の際の注意点」
ど、どういうこと!?すげー!
温泉でこんな注意書き見たこと無い…
どんな風呂だったかというと
(温泉写真は撮れないので拾いものの写真となります)
こんな感じなのです。
この茶色い部分、全部、油!!石油!!原油!!
もう、ヌルヌルっの、ヌメヌメ。
当然浴室は、石油の匂いが充満。
そして、あちこちに置かれた「重油だけが入ったボトル」。
先ほどの注意書きは、このボトルを外に持ち出すなってことだったのです。
で、入ってる皆さんは、この重油ボトルのポンプから重油を一押し分出して、腕や顔などにペタペタと塗っているわけです。
まさに湯治!
この強烈な泉質はここにしかない
なんでもこの温泉、この特殊かつ強烈な成分がアトピーなどの皮膚疾患に効くということで、全国からアトピー持ちの方々が集まってくる場所でもあるのです。
浸かりながら隣にいたおじさんと話した所、平日は東京で働いて、土日になるとこの温泉に湯治に来るのだと。そのためにこの近くにアパートも借りているのだと。
そんな人がたくさんおられるようなのです。
そして昔は、もっと真っ黒な原油がドバドバ出ていたらしいのですが、近年、若干薄くなったとも言ってました。
こんなに濃いのに…
そして自分も原油ボトルから原油を腕に塗ってみた… な、なんだこれ!?
ヒリヒリが止まらなくなりました。ヤバイ!
この後1週間くらいヒリヒリしておりました。
無闇なことはするものではありません。
というわけで、北海道の「豊富温泉」。この不思議かつ強烈な泉質が、皮膚疾患を持つ人に広く支持されているという、まさに自然の驚異を感じる温泉でした!