小型DJコントローラーなのに音質にこだわりたい人のための記事です
DJしてますか。どういう機材でしてますか?
お店の機材を使うよって人と、自分でDJコントローラーを持っていくよって人に分かれると思うが、当方DJコントローラー歴15年。
今のシステムが到達点であり最高!だと思っているが、同じシステムの人と出会ったことがないので、ここで紹介してみたい。
小型DJコントローラーの音質については過去にも書いており、先にこの記事などを読んで欲しい。
これ書いたのもう3年前か。これから3年経った今、振り返ってみる。
リンク先の記事にも書いたが、RELOOP READYのオーディオ出力は、悪くないけど良くもない。
サブベースみたいな低域を慣らしきれず、全体的にチイプ。
いわゆる廉価な機材なりの音なので、基本的には使っていない。
そこで音質の良いオーディオインターフェースを外付けするというシステムにしている。

AUDIENT iD4mkII。トップ面にある大きなダイヤルとLEDインジケーターが、とっさの音量調整にとても便利だ。
解像度の高い音質とガッツのある低音で、数々の現場でフロアを沸かせてきた。
ダイナミックレンジ 125dbで、余裕のある鳴り方をしてくれる。

コントローラーはずっとこれ、RELOOPのREADY。
13インチノートPCと同じくらいの幅という超コンパクトなやつ。

これがつい最近までの機材セット。

ケーブルや変換端子と共に収納し、どこにでも運んでいた。

野外でもこのセットでやってきた。しかし…
iD4mkIIはいいけど重い!もっと軽く、小さくできないものか
そう、iD4mkIIは重い。
堅牢なメタルボディの中にXLR入力まで備えているので重くて当たり前なのだが、重さ630グラムは軽くズシっと来る感じ。
もうちょっと軽くて小さいのは無いのかな?と様々な可能性を探っていたところ…
これ

ポータブルDACにたどり着いた。このサイズのは「ドングルDAC」と言われる。
いやいやこれ、楽器とか音響機材というカテゴリではなく、あくまでもスマホと接続して、何万円もするような高インピーダンスの高級イヤホンや高級ヘッドホンをドライブさせるためのポータブルアンプである。
そもそもカテゴリが違うので、DJも機材ショップもこの辺のオーディオ機器についてはほとんどの人が門外漢だ。
もちろん私も門外漢である。
音質スペックを見ると相当スゴイやつで、指先くらいの大きさのこれ。
ひょっとしてDJ機材への転用は可能だろうか?と思い、実験半分に買ってみた。
買ったのは、iBasso AudioというメーカーのDC04Uというモデルだ。
ちっせ!

なんかコンドームが入ってそうな箱が届いた。
DC04Uという機種名の横に中国語がゴニャゴニャ書いてあるが、メーカーのiBasso Audioは中国の深圳にあるオーディオメーカーである。

これがDC04Uの本体。ライターくらいの大きさだ。
Hi-Res AUDIOのラベルが自慢げ。
ステンレスっぽい金属ボディがシブい。

こちら側には大きさの違うイヤホンジャックが2つ。
反対側にはUSB-C端子があるのみ。

この大きい方のイヤホンジャックは、「4.4mm TRRRSプラグ」が接続できる。
4.4mmプラグって聞き慣れないと思うが、2015年に規格制定されたばかりのもので、高級オーディオのイヤホン・ヘッドホン愛好界隈でしか普及しておらず、音楽制作やDJ界隈での知名度は皆無に等しい。
この端子の特徴はこれまでのデメリットを一気に解消したこと。
詳しくはこの方のnoteなどを読んで頂くとして…
一般的に、DJ機材などの音楽機材はLとRに分かれた端子が主力。
いわゆる赤白のおなじみ「RCA端子」か、ぶっとい「XLR端子」(キャノン端子)、標準ピンなどと言われる「標準フォーン端子」の3つが主流だ。
一方、ヘッドホンにはφ(直径)が3.5mmの「ステレオミニ端子」と、6.35mmの「ステレオ標準フォーン端子」が使われる。
それぞれの規格には一長一短ある。が、自分が聴くだけのヘッドホンならいざ知らず、PAへのアウトにステレオミニ端子が用いられないのは、音質やノイズ耐性のような部分に難があるためだ。特にケーブルを伸ばすと左右チャンネルが混信する(クロストークという)。
そこで登場したのが4.4mm TRSプラグで、「右」「左」「グラウンド」が完全に分かれたバランス接続が実現されており、クロストークが少ないこと、接点面積がしっかりあることで音質劣化が少ないことなど、小型なのに音質よく信頼性も高いということで、あまり流通してなくてケーブルが高いという以外はメリットが多い。

4.4mmプラグを接続し、音を出しているところ。
フルカラーの液晶が搭載されており、ここで様々な設定を行ったり、レベルメーターを表示させたりできる。
やはりオーディオインターフェースにはレベルメーターが必須だと思う。
ちなみにローパスフィルタによるノイズシェイピング機能も何パターンか搭載しており、それもこの液晶で調整できる。
素直でフラット、味付けの少ないクリアな音

DJブースに持ち込んで鳴らしてみたら、高域から低域まで綺麗に出してくれる感じ。
生音は輪郭がハッキリとした生々しさがあり、100Hz以下の低域は、ベースとキックがちゃんと分かる。
iD4mkIIのようなガッツのある音というより、味付けのない音って印象。原音そのまま。
全く問題ないどころか、結構いい。
96kHzのハイレゾで出力しようぜ

VirtualDJの設定はこれ。
「sampleRate」を96000に設定、これは96kHzのハイレゾにアップコンバートして出力するということ。
ライブラリはCD準拠の44.1kHz 16bitのファイルが多数を占めているが、一部96kHzのハイレゾ音源があるので、その良さを活かしたい。
44.zkHzでもEQのHiを上げた時など、96kHzで出した時の方が無理がない感じの音になる。
「latency」は512で今の所大丈夫。ちょっと大目にとってる感じ。
で、問題はドライバ。

DC04Uは楽器じゃないので、ASIOドライバが用意されていない。
そのため、WindowsのWASAPIで接続する。
WASAPIだとレイテンシーが気になるけど、上記の設定だとレイテンシーは6msで、実用上特に問題はない。
DC04Uのデメリット
使い続けて分かったが、とにかく熱を持つこと。火傷するかと思うくらい熱くなる。
980mWの高出力でヘッドホンをドライブするからだろうけど。
これが野外の直射日光みたいな条件下だとどうなってしまうのだろう?
とりあえずチュンチュンの熱さでも動作してるので問題なさそうだが、何とかしてみたい。

背面にヒートシンクを付けてみるとか。
とはいえ理想的な機材セット

iD4mkIIをDC04Uに変更しただけで、ほぼノートPC+DJコントローラー+ヘッドホンだけのようなコンパクトなシステムになった。
とにかく運搬が楽である。

ちなみにSSDはSANWA SUPPLYの4TBのもの(600-USSH4TB)。これが凄く良いのです。
今SSDが高騰してもはや買えないけど。

アクリルケースにケーブル類と共にパッキングするとこんな感じにまとまる。コンパクト!

これまでのケースの4分の1くらいの大きさになった。

というわけで、VirtualDJなどの2台のオーディオインターフェースを同時利用できるDJソフトを使ってる人は、ドングルDACを導入するの面白いですよ。