昆布とウニのケミストリー 利尻島 feat. 田代島 

あれは去年の11月。
宮城県の石巻にある居酒屋よし竹に、久々に連れて行ってもらった。

怪しい雰囲気の入り口から中に入れば、そこは…

三陸の豊かな資源と、それを見事に形にする菅野喜三夫店主による、最高の居酒屋!!

店主お得意の昆布締めの数々に舌鼓。
昆布締めの良さをたくさん教えてもらった。

その時、石巻沿岸や田代島で漁師をやってる阿部ちゃんと盛り上がった話があった。

参考:友だ地ZOOMイン

「来年、利尻島に行くから、そこで利尻昆布を買ってくる。そして阿部ちゃんはウニを持ってくる。その二つで、店主に昆布締めを作ってもらおう」

というプロジェクト。
様々な魚で昆布締めをする店主だが、ウニの昆布締めはまだやったことがないということで、その実験を兼ねることになった。

そして2020年になり、色々あったけど予定通り利尻島に行った。

そしてこのプロジェクトを実行する時が来た。

鴛泊にあるくみあいストアーで、天然の利尻昆布を購入!

それを石巻に送る。

よし竹の菅野店主の手に渡る!

そして田代島から、阿部ちゃん謹製のウニも到着!!

ウニの殻をむく店主。

ウニの身は一匹につき5つだ。

身を一つ一つ、昆布の上に乗せていく!

ギッシリと乗せて、さらにこの上に2段重ねで乗せる。

準備完了!

この状態で、冷暗所にて2日間寝かすのだという。

そして、2日後!

利尻昆布で昆布締めされた田代島産のウニ!

阿部ちゃん曰く

一口食べると昆布の風味がきて、少し遅れてウニの甘みが出る、そして食べ終わると口の中に昆布の味が残るって感じでした

とのこと!!
おおおっ、一体どんな!?

そして昆布締めに使われた昆布にはウニの味が移っているので、こちらは佃煮に、ということに!

冷凍されて…

滋賀県まで送られてきた!!

中には保冷剤と共になぜかカルピスとアイスも!?

そしてこれが、田代島産ウニの利尻昆布締め by 石巻 よし竹!!!

食べてみると…
なるほど! 昆布の味が最初に口の中に入ってくる。
そして、その次にウニの味と香りがバーっと広がる。
後味はウニらしい味と共に、下地のように昆布の味がうっすらと続く。

利尻昆布の味ってパンチのあるものではないけど、しっかりとした土台のある強い味なのだなあ、と。
そこに新鮮なウニの味が混ざることで、猛烈な美味さを感じさせるものになっていた。

利尻島でもウニはたくさん採れるけど、あまりウニの昆布締めって見ない。
石巻のよし竹の昆布締め技術があって、そこに利尻の昆布と田代島のウニが合わさったという実験!

これは美味い…スペシャルな味であった。

そしてこれが、昆布締めに使った昆布の佃煮。
ウニの味をアクセントとして感じることのできるものだ。

天然昆布らしい肉厚の昆布が煮込まれて、しっかりとした食べ応えの、コクのある佃煮になっていた。
やはりプロの手によるものは違う… 

利尻昆布を使ったマッシュアップ、まだまだアイデアは広がるかも!?とのことで、また石巻のよし竹に食べに行きたいと思います!

関連ランキング:創作料理 | 石巻駅